夏や冬の生活に欠かせないエアコン。賃貸物件で急に使えなくなったとき、「修理費は誰が払うの?」「家賃は安くなる?」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、エアコンの故障時に押さえておきたい修理費の扱いや家賃の減額、対応方法をわかりやすく解説します。
故障したエアコンの修理費は誰が払う?
基本的には貸主(大家さん・管理会社)が負担
設置済みのエアコンが自然に故障した場合、原則として修理費は貸主側の負担です。これは民法の規定に基づき、「通常使用による故障」に対しては、貸主が修繕義務を負うためです。
たとえば、経年劣化による冷暖房機能の低下や内部部品の摩耗などが該当します。
借主の過失による故障は自己負担
一方で、入居者の使い方が原因で壊れた場合(例:掃除中に部品を破損、物をぶつけて故障させたなど)は、修理費は入居者負担となります。これは「借主の責に帰すべき事由」として、貸主に修繕義務がないためです。
残置物のエアコンは借主の管理下に
前の入居者が置いていったエアコン(残置物)の場合、そのエアコンは貸主の管理対象外です。したがって、故障時の修理や交換も原則として借主が対応します。契約時に「残置物」として説明されていたかを必ず確認しておきましょう。
エアコン故障で家賃は減額される?
減額の目安は10%、ただし免責期間あり
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会のガイドラインによると、設備の不具合で生活に支障が出た場合の賃料減額は、月額賃料の10%が目安です。ただし、修理手配などに要する「免責期間」があり、故障から3日間は減額対象外とされています。
減額例:
家賃:80,000円
故障日数:7日間
減額日数:4日(免責3日を除外)
減額額:80,000円 × 10% × 4日 ÷ 30日 ≒ 1,066円
ホテル代は原則補償されない
修理中にホテルに宿泊せざるを得なかった場合でも、貸主に補償義務はありません。どうしても必要な場合は、事前に貸主と相談しましょう。
故障かな?と思ったらまず確認すべきこと
慌てて連絡する前に、以下の点をチェックしてみましょう。
・霜取り運転中ではないか?(冬季に一時停止する場合あり)
・リモコンの電池切れや故障ではないか?
・設定温度やモードが適切か?
・室外機の周囲に物が置かれていないか?
それでも改善しない場合は、賃貸契約書や重要事項説明書でエアコンの扱いを確認し、貸主または管理会社に連絡しましょう。
故障リスクを減らすためにできること
定期的なフィルター清掃を
2週間~1カ月ごとの掃除が目安です。冷暖房の効率を保ち、故障の予防にもつながります。
シーズン前には「ならし運転」
使う季節の前に短時間動かして動作確認を。内部のホコリやカビの蓄積を防ぐ効果もあります。
無理のない設定温度で使う
冷房は26~28℃、暖房は20~22℃が推奨温度。過度な設定や頻繁なオンオフは機器に負担がかかるので注意しましょう。
故障していなくても、エアコンを交換したい場合は?
省エネや静音性を求めて新しい機種にしたいと思うこともあるでしょう。しかし、備え付けのエアコンは貸主の所有物。勝手に交換してしまうと、退去時にトラブルになる可能性もあります。
自己負担でも交換には「事前の許可」が必要
交換を希望する場合は、必ず事前に貸主または管理会社へ相談を。許可があれば設置できますが、原状回復義務が発生するケースもあります。
エアコンの修理費は、基本的には貸主負担。ただし、入居者の過失や残置物の場合は借主負担。
家賃減額は目安10%、免責期間3日あり。
自己判断での修理・交換はNG。必ず貸主に連絡し、指示を仰ぎましょう。
日頃のメンテナンスで故障リスクは大幅に軽減できます。
急なトラブルにも冷静に対応するために、この記事の内容をぜひ参考にしてください。