賃貸物件で新生活を始める際には、
ガス・電気・インターネット・水道といった各種
ライフラインについて、それぞれの事業者や自治体と契約や申込みを行う必要があります。
これらの手続きは、入居前に済ませておくことで、引っ越し当日からスムーズに生活をスタートすることができます。
中でも「ガス」は、物件によってはあらかじめ貸主
(大家さんや管理会社)から契約先のガス会社を指定されていることがあり、
「自分でガス会社を選ぶことはできないの?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。
そこで本記事では、賃貸物件にお住まいの方に向けて、「ガス会社の変更は可能なのか?」「どのような場合に変更できて、どんなケースではできないのか?」という点について、わかりやすく解説していきます。
ガス料金を見直したい方や、より良いサービスを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
賃貸物件でもガス会社を変更できるケースとは?
賃貸住宅に住んでいても、以下のような条件が整っていれば、入居後にガス会社を自由に選んで変更することができます。
■ 入居前にガス会社を選べる
物件によっては、入居前にガス会社が決まっていない場合があります。この場合、入居者が自分で好きな会社を選び、契約手続きを行うことができます。
■ 入居後に契約変更が可能
たとえ入居時にすでにガス会社と契約していた場合でも、あとから別のガス会社に変更することは可能です。都市ガスであれば、基本的に配管やメーターは共通規格であるため、切り替えに伴う特別な工事は必要ありません。
■ 手続きは簡単でオンライン完結も可能
ガス会社の切り替えは、インターネットや電話を通じて申し込み・解約が可能です。新しい会社への申し込み後、古い契約の解約手続きも代行してくれるケースが多く、手間はほとんどかかりません。
■ セット割でお得になるケースも
電気やインターネットとセットで契約することで、割引が適用される「セット割」を実施している会社もあります。トータルの光熱費を抑えたい方は、こうしたプランもチェックしておくとよいでしょう。
ただし注意!ガス会社の変更ができない場合もある
都市ガス自由化によって選択の自由は広がりましたが、賃貸物件においては必ずしも変更できるとは限りません。以下のようなケースでは、ガス会社の変更が難しい場合があります。
■ 契約時に貸主がガス会社を指定している場合
賃貸契約を結ぶ際に交付される「重要事項説明書」や「賃貸借契約書」に、特定のガス会社との契約が義務
付けられている場合、入居者が自由にガス会社を選ぶ
ことはできません。
このような場合、変更には貸主(大家さん)または管理会社の許可が必要です。トラブルを避けるためにも、
ガス会社を変えたい場合は事前に相談・確認をして
おきましょう。
■ LPガス(プロパンガス)を使用している物件の場合
家庭用ガスには主に「都市ガス」と「LPガス(プロパンガス)」の2種類がありますが、プロパンガスを使用している物件では、ガス会社の変更は難しいのが現状です。
LPガスは、各物件ごとに専用のタンク・設備が設置されており、その設置や管理も含めて1社が一括して担っているため、他の会社に切り替えるには大掛かりな設備の変更が必要となり、現実的には不可能なことがほとんどです。
■ 利用可能なガス会社が地域に1社しかない場合
一部地域では、供給エリアの関係から特定のガス会社しかサービスを提供していないケースがあります。
こうしたエリアでは、物理的にガス会社を変更することができません。
ただし、都市ガス自由化の進行により、今後は新規参入企業の増加やサービスエリアの拡大が期待されています。
将来的に選択肢が広がる可能性もあるため、定期的に情報をチェックしておくとよいでしょう。
ガス会社を変更する際のポイントと注意事項
1. 契約内容の確認:まずは賃貸契約書や重要事項説明書にガス会社の指定や変更に関する記載がないかを確認しましょう。
2. 貸主・管理会社への相談:変更可能であっても、念のため大家さんや管理会社に一言伝えておくと安心です。
3. セット割やキャンペーンを比較:電気や通信とセットになったお得なプランもあるため、複数社を比較してから決めるのがおすすめです。
4. 手続きのタイミング:引っ越し直後や更新時期など、手続きのタイミングを見計らうことでスムーズに切り替えられます。
まとめ
ガス自由化により、現在では賃貸物件でも条件が合えばガス会社を自由に変更することが可能になっています。とくに都市ガスを利用している物件では、工事不要で簡単に手続きできるため、料金やサービスに不満がある場合には切り替えを検討する価値があります。
ただし、貸主による指定がある場合や、LPガス物件など一部のケースでは変更が難しいため、契約書の確認と事前の相談が重要です。
ライフスタイルや家計に合ったガス会社を選ぶことで、無駄な支出を減らし、より快適な暮らしを実現できる
かもしれません。まずは一度、ご自身の物件の契約状況をチェックしてみましょう。